心電図 今月の一枚

ECG of the month

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2017年5月


症例109
意識消失発作を繰り返し救急搬送された65歳男性

 

問題

 

主訴:失神
現病歴:糖尿病とてんかんにて近医通院中であった。 2016年2月、朝8時頃、安静時に胸痛を訴え、嘔吐した。 その後も気分が優れず、横になっていた。夜は眠れず、睡眠導入薬を大量に内服した。 翌朝、胸痛は消失していたが、8時20分頃、家族と会話中、突然の数秒間の意識消失を認め、その後、同様の発作を数回繰り返した。 家族が救急隊をコールし、同日、朝8時53分に当院に搬送された。搬送時傾眠傾向であり、胸痛の訴えははっきりしない。
身体所見:意識レベル Japan Coma Scale のII-1。体温37.5℃、血圧116-65mmHg、脈拍90bpm、胸部聴診所見 II音分裂拡大、過剰心音なし、病的雑音なし、呼吸音正常。腹部や四肢に異常なし。

 

 

近畿大学医学部 心臓血管センター 栗田 隆志

 

【図1 心電図】
来院時の心電図を示す。洞調律で心拍数82bpm。PR時間は260msに延長している。顕著な上方軸偏位、III,aVF,V1-3で異常Q波、完全右脚ブロック、V1-4でST上昇(V3で最大0.36mV)を認める。
診断は何か。失神の原因は何を考えるか。

図1心電図

 

【図2 心電図】
外来にて処置中に失神発作が出現した。その際に記録されたモニター心電図である。

図2心電図

 

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